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戦下のレシピ | 斎藤美奈子

1,221円

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一五年戦争下,途切れることなく刊行された婦人雑誌の料理記事は,銃後の暮らしをリアルに伝える.配給食材の工夫レシピから防空壕での携帯食まで,人々が極限状況でも手放さなかった食生活の知恵から見えてくるものとは? 再現料理もカラーで紹介.「食」を通して「戦争」を考えるための「読めて使える」ガイドブック! 本書は,戦争中の婦人雑誌(今でいう女性誌)に掲載された料理記事を通して,当時の食の世界にあなたを誘うガイドブックです. 戦前の日本で200誌以上発行されていた婦人雑誌は,戦争中,用紙が制限されたり,雑誌の統廃合が進められたりするなかで,次々と休廃刊に追い込まれていきました.そのなかで,『婦人之友』(婦人之友社,1903年~),『主婦の友』(主婦の友社,1917年~2008年休刊),『婦人倶楽部』(講談社,1920年~1988年廃刊)の三誌は,1945年の敗戦時まで生き残り,その後も刊行をつづけました.戦争末期,空襲が激しくなった時期も,料理や食の記事を載せ,生活全般にわたる工夫や主婦としての心構えを説きつづけたこれら雑誌は,戦時下の人びとの暮らしの一端を知る上で,貴重な史料と言えるでしょう. この本は,これら三誌に掲載された料理記事の中から,当時の生活状況をとくによく伝えるもの,今も読む価値のあるものをセレクトし,「食」を通してこの時代を俯瞰しようと試みたものです. 本文は図のとおり,二段組み.上段で,戦争が進むにつれ,人びとの食生活がどう変わっていったのかをたどり,下段で実際の料理記事を紹介しています.また巻頭のカラー口絵では,一部の料理を再現し,野草や雑草も「食材」としての視点から紹介してみました. とりあげたレシピは,増量・代用・献立の工夫でのぞむ「節米」法,芋やうどんばかりの配給食材をいかにアレンジして食べるかという涙ぐましい工夫レシピ,怪しげな「粉」料理の数々,空襲下,防空壕にもちこむ炒り米などの携帯食など約90点.どうぞ,ふだん読んでいる雑誌の料理ページやグルメガイドのようなつもりでお読みください.そしてどれかひとつでも,ぜひレシピにしたがって実際に料理を作ってみてください.文字情報だけではわからなかった新たな発見があるはずです. なお,本書は2002年に岩波アクティブ新書の1冊として刊行されましたが,今回岩波現代文庫に収録するにあたり,上記三誌から敗戦後の占領期の料理記事を新たに集め,「戦争が終わったあとの食生活事情」について付記しました(「文庫版のための覚え書き――占領期のレシピ」).1945年夏からの1年間は「一千万人餓死説」も唱えられた最悪の食糧難の時代でしたが,そのとき婦人雑誌は料理記事で何を説いていたでしょうか. (※版元Webサイトより) ------------------------------------------ 著者・編者 斎藤美奈子 出版者 岩波書店 出版年 2015年7月 文庫版 / 206ページ

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